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「好きは仕事になるのか」

毎月中旬くらいに「立体」という集まりをやっています(今月は22日の土曜だけどね). これは僕がとってもリスペクトする本屋・SNOW SHOVELINGの中村さんとカフェ・MEMEMEの晴さんがホストとなり開催される大人のしゃべり場「HR」にいつも刺激をもらっていたので、その憧れから、その要素をふんだんにパクったイベントです(言い方 笑)。 最近、僕のiPhoneから「あなたはこの週に○時間もスマホを開いていますよ」とお知らせが来るようになりました。毎回通知がくるたび「そんなにスマホ見てるのか」と驚くし、まあまあ引きます。 いってみれば、もはやスマホ依存症です。これ本当に。 そんな僕だけど、よーく考えてみると、記憶に残ったり心を動かされたりする出来事は、スマホの画面じゃなく実体験から起こっていることに気が付きました。 その気付きから「平面的なスマホの出会いじゃなくて、人と人が面と向かって交わる立体的な場づくりができたらな~」ってことで、この「立体」をはじめました。これ、おさらいです(誰が知ってんねん)。 先月、haseさんといわもとさんによるワークショップ(言葉にするとチープになるくらい面白かった)のあと、「つくること」をテーマに「立体5」をやりました。 多忙な土曜の夜にも関わらず、当日はhaseさんといわもとさんのおかげもあり14人もの人が集まってくれました(ありがたやー)。予想以上の人数を前にしながら、僕は珈琲を入れたり、お酒を用意しながら、あーでもない、こーでもないとお互いの声に耳を傾けていたわけです。 今回の立体はhaseさんといわもとさん含め、何人かの作家さん(絵とかジュエリーとかのね)もきてくれました。 ある作家さんが「好きなことをいかに辞めずに続けられるか、それが大事だよねー」と話題を振ると、「うんうん」ってうなずく人が多かったように記憶しています。 それは、たとえ好きなことが仕事にならなくても続けていくことが大切であって、裏返すと、仕事にならなくても続けられることこそが、本当に好きなことかもしれない、そんな感じでしょうか。 僕も少なからず好きなことはありますよ……バラエティ番組でしょ、ジャンクフードでしょ、ハズキルーペで小泉孝太郎が「この強度、さすがメイド・イン・ジャパン!」っていう謎のセリフとか……(どうしようもない)。 でも、ここで話題になっている「好き」は、その先に「仕事」になるような「好き」なんですね。 大人になると、多くの人が生計を立てるために働きます。日々の暮らしのなかで、仕事がいちばん時間を費やしている人がほとんどではないでしょうか。 そんな人生で多くを費やす(であろう)仕事が上手くいかなくなると、「生計を立てるためだけに好きでもない仕事をやって、心身を疲弊させているなんてナンセンス」→「それなら仕事を好きなことにしちゃえばいいんだよ」→「でも、好きなことってなんだろ?」……って頭の中で結論のない考えがぐるぐる巡るわけです。 僕もそうでした。会社員時代はまわりと比べて「自分って本当に仕事ができないなー」なんて思って、「この仕事は自分に向いてない」→「僕にはもっと好きな仕事があるはずだ」→「転職サイトをうろうろ」→「そもそも本当に好きなことってなんだろ」→「分かるまでは今の仕事で食いつながなきゃ」→「明日も通勤電車に揺られ、死んだ魚の目をして会社に行こう」→「はじめに戻る」。 そんなふうに本当に好きなことが見つからないまま、終わりのない「絶望版人生ゲーム」に興じていました。 そう考えると、これだ!と「本当に好きなこと」が分かっている人はすでに幸運と思うわけで。そういう人には「その好きなことに向かって頑張ってね」と僕は心の中でウインクするだけです(いらない)。 一方で、そうじゃない人。 つまり「好きなことが見つからない」とか「なにかやりたいけど、どうしたらいいか分からない」って人は、焦る気持ちとは裏腹に時間だけが過ぎていき最終的に途方に暮れてしまう……そんなことが多いかもしれません。 そんな途方に暮れている人が、いろんな人との会話を通して「世の中にはこんな人がいるんだ」とか「こんな考え方があるんだ」って気付きやヒントから、「好きなことってこれかもしれない」って気付きがあるような場所が作れたら。そんなことも密かに思いつつ立体をやっています(ここだけの話、自分も好きなことを探してるひとり) まあ、こんなこと言ってますが、僕だけで大層なことは全くできないので、「しょーがねーなー」とおせっかいのように遊びに来てもらえたらうれしいです。 次回の立体は12月22日(土)、テーマは『2019年と2029年の自分を考えてみよう』です。よろしければ、ぜひ。


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